11月30日昼に関東地方や東北地方でマグニチュード6.9、震度3の地震が発生した。揺れが比較的小さく、津波の心配もなかったことから日本国内では速報が出る程度でそれ以降は大きなニュースにならなかった。
一方、中国国内ではマグニチュードの大きさから比較的多くのメディアがニュースとして伝えた。また、中国国際放送局など一部メディアはやや規模の大きい地震でも大騒ぎしない日本国内の様子を記した記事も掲載した。

 中国国際放送局の記事は、東京にいる記者が書いたもの。まず30日の地震のデータについて伝えたのち、「海賊船のアトラクションのような揺れだった」と体感を報告。「実際、この程度の地震は日本では半月に1度くらいは発生するもので、現地では何の混乱も起きなかった」とした。

 そして、日常茶飯事のごとく地震が発生する日本の防災関連の経験や施策は進んでおり学ぶべきものであるとし、3つのポイントを挙げた。

 1つ目は、日本では人々の防災意識を高めるために、国民的教育を施していること。9月1日の防災の日や防災週間の制定や、小学校から行われる防災訓練、各地にある防災体験施設などを紹介した。

 2つ目は、建築物の耐震能力向上を重視し、耐震基準を大々的に推進していること。法規の制定だけではなく、技術開発も盛んに行われていること、とりわけ学校の校舎の耐震強化に注力していることを紹介した。

 そして3つ目は、大地震発生時の迅速な災害救援システムづくり。地震発生後20分以内に政府が救援対策に乗り出すことや、あらゆる場所で整った避難設備や避難経路指示、防災用品、備蓄倉庫なども合わせて紹介した。
(編集担当:柳川俊之)

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